よん

ナイトクローラーのよんのネタバレレビュー・内容・結末

ナイトクローラー(2014年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

主人公はいわゆるサイコパス。自分の中の信念だけが、彼の唯一の行動基準。寝食を共にした同僚も、無名の頃から目を掛けてくれたディレクターも、信念を遮るものは雑草同然。何のためらいも無く、踏み潰して前へ進む。彼にとって友人とは自分自身へのギフト。ギフトに人格は無い。
そんな彼の信念とは、誰も触れていない事故現場、その映像を撮ること。初めは教えられたとおり、裕福な白人が被害者で、移民かヒスパニック系が加害者の絵を撮っていたが、くり返すにつれ段々と事件・事故現場それ自体に取り憑かれていき…

主人公ブルームの一挙手一投足から目が離せず、いい意味で緊張感を持ったままラストまで一気見。映画自体の出来も素晴らしかったが、考えさせられる部分も多かった。
結局最後はブルームが会社を拡大していくのだけど、そうさせているのは刺激的な番組を求める視聴者自身。製作者はそういった面も含めて、疑問を投げかけているように感じた。
ちなみに、サイコパスが多い職業の第1位はCEOだそうで。
よん

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