ユカートマン

ナイトクローラーのユカートマンのレビュー・感想・評価

ナイトクローラー(2014年製作の映画)
3.8
コソ泥野郎が夜中に道路で見たパパラッチに感化されて自らカメラを持ち、LAの夜を徘徊(ナイトクロール)する話。

一人暮らしでテレビ局のババアにネタを持ち込まないぞと脅して関係を迫ったり、ショーンK並みの嘘八百を並べて経歴を詐称して自ら売り込みにいったり、助手を安い給料で搾取したり、ほんとに主人公のクズっぷりは見もの。だんだん成功していくにつれてボロい日本車から高級車に乗り換える描写も好き。黒人やヒスパニックなど貧しい移民の事件より裕福な白人の悲劇がほしい、彼らの不幸こそ最高のエンターテイメント。これは貧富の差がそこまで露骨でない日本では共感しにくいが、DQNの復縁を迫った殺害事件なんかより少年犯罪のほうがセンセーショナルに取り扱われるのは事実。そう、事件には背景に隠された物語が必要。この映画に出てくるおばさんも自分なりに事件を切り取って、麻薬がらみの事件を金持ちを狙った強盗殺人事件とすり替えているのだ。

情報を得るためには手段を選ばない彼らの仕事っぷりはマスゴミよばれてしまうが、とにかく最近の週刊文春はすごい。今日も面白いニュースを提供してくださるマスゴミの皆さんに敬意を込めて♡
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