m

ナイトクローラーのmのレビュー・感想・評価

ナイトクローラー(2014年製作の映画)
4.5
人としての狂気では無く。
“表現者”としての狂気を見た感じ。

観たくて観たくてしょうがなかった作品。
観る前はただの狂気のイメージしか無かったんだけど、これはアーティスト寄りだと思う。
自分の表現するものが事件現場ってだけのアーティスト。

カメラワークも含めて自分が欲しい画を表現する。
人を殺してまでも表現する。
欲しい画の為ならなんでもする。
モラルなんて無い。
そこまで追い続ける彼は魅力的。
自分の作品に自信があり、自分の作品を売り込む能力もある。
そしてなによりその欲に貪欲。
ルイスにはルイスなりのルールがあるかのように突っ走る感じ好き。

またルイスは周りからの評価を貰っている。
ギブアンドテイクが成り立っている。
そこはやっぱりルイスにセンスと才能があるってこと。
最終的にニーナを変える。

この作品に個人的に感じた事は、狂気では無い。
“表現者は表現する為にどこまでやるのか”ってこと。
ギリギリライン越えた表現に圧倒された。

ジェイク・ジレンホールさんの目が素晴らしい。
とくにニーナに値段交渉は嫌という時の長ゼリフはシビれた。
怪演だと思う。
静かに狂う彼が好き。

ラスト。
“僕がしないようなことは諸君に求めない”
なら反対は?
僕がすることは君たちに求める?
最高のセリフだと思う。

ストーリー : ★★★★★
映像 : ★★★★★
設定 : ★★★★☆
キャスト: ★★★★☆
メッセージ性 : ★★★☆☆
感情移入・共感 : ☆☆☆☆☆
キャラクターの魅力 : ★★★★☆

cc/他人の<破滅>の瞬間に、カメラを持って現れる――
m

m