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ナイトクローラーのkonoesakutaのレビュー・感想・評価

ナイトクローラー(2014年製作の映画)
4.1

キワモノと言いたいが、至極真っ当なサクセスストーリーなのではと勘違いさせてくれる。

善悪を気にする私から見ればルーは脳味噌の回線が数本切れているのだが、ルー本人にしてみれば自分の規範でしっかり動いている。しかもスマートに。ルーの話術・駆け引き・仕事力は才能ではなく学習の賜物。スキルアップを繰り返すことで間違いなく自分をアップデートできる所こそが「類稀な才能」だと思う。努力と1%の才能を見事に持ち合わせているわけだ。

着々とスキルを上げていく。どんどんエスカレートする。加速する才能。独学であそこまでやれるルーはやはり称賛の対象かも知れない。

決定的なことを言えばルーはモラルな部分に欠如が見られる。俗に言うサイコパス気質なのだろうが、仕事のできる男はそんなのお構いなし。こんな人が一代で大会社を築き上げてしまうような気もする。

そんなルーが大して代償も負わずに最後まで突進が止まらない部分が怖い映画。ある意味絶好調にハッピーエンド。



本作のジェイクギレンホールはウッディにそっくり。ウッディやつれさせたらあんな感じ。

ディノスシネマ札幌