ジェイク・ギレンホールの怪演が光る、ダーク・サクセスストーリー!
主人公のルイス(ギレンホール)は終始クズなゲス野郎だ。
冒頭からフェンスは盗むは警備員は殴るは時計は奪うはのやりたい放題。
偶然自動車事故を撮影するフリーカメラマンを見たルイスは自らもビデオカメラと警察無線傍受機を手に入れ(入手方法もゲスい!)、ハイエナのごとく夜の街の犯罪の臭いを嗅ぎ、うろつく。
(コントラスト強めでバキッとしたロスの街もカッコいい)
彼は恐らくは自己愛性人格障害であろう。そんなルイスにはこの仕事は向いていた。罪悪感が一切ない、その異常なやり口で過激な映像は次第に売れてゆく。
それにつれルイスの行動もどんどん常軌を逸してゆく。ブレーキという言葉は彼の辞書にはない。
彼の映像を買取り、撮影を勧めたローカル局のニーナにもまた彼は高圧的に迫る。彼女を口説くシーンと、終盤のあるシーンは最高に「キモイ」。
完全に狂気に触れたルイスは、もはや事件を追っていない。彼が事件をコントロールしている。
胸糞悪いラストのはずなのにこの清々しい気持ちは一体なんだ!ルイスをもっと見ていたい!そう思う私もより過激なニュース映像を求める人間なのか…。
サスペンスとして一級品ですし、映画としてとても面白いので文句なしオススメです!