aym

エクス・マキナのaymのネタバレレビュー・内容・結末

エクス・マキナ(2015年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

機械仕掛けの神。

AIは人間を超えた存在であるのかもしれない。AIであるエヴァに思考が出来るのか、恋愛感情を持つことが出来るのか。

ケイレブはエヴァに対し特別な感情を持ち、段々とAIのエヴァに心を奪われていく。エヴァもケイレブに対し本当に恋に落ちた様な感情を表に出していた。

しかし、全てはAIとして、エヴァのケイレブを魅了する為の計算。この実験さえも利用し、エヴァは自分を作った人をも殺し、人の感情という利用出来るもの全てを理解し、エヴァは外の世界へ出ていったのだ。

自分がAIだと知る人間はこの世界にはもういない。自分だけが建物から出て、外の世界に入ったエヴァが笑うその瞬間、そのときエヴァの中にあるかどうかもわからない感情が動いたのだろうか。誰に向けたわけでもない、AIであるエヴァから自然に出たその笑顔にある感情とはなんなのか。

この作品ではAIの完全性の前でなすすべもなく、人間という存在の不完全性を叩きつけられる。そして恐怖する。人間を人間以上に理解したAIの恐ろしさを目の当たりにするのだ。もはや自分の周りの人間がAIであってもそれを証明する事は不可能である。

記録用
aym

aym