色々と考えさせられるが、考えれば考えるほど不安に陥るような映画。
最初から最後まで静かに淡々と進んでいくが、退屈することは無く、グイグイ引き込まれて、色々考えながら観れる。登場人物が少ないため、1人1人にスポットを当てながら観れるため観やすい。
人間とは何か、人間とAIの思考プロセスの違い、人間の驕りなど垣間見える。序盤はAIの思考、認知テストを行っているが、途中からはサイコスリラーぽくなり、最後は人間の願望とは程遠い、結末を迎える。
現在、機械学習、ディープランニング等がブームで次々と新しいAIが誕生しており、実際に人間の認知に近いAIも出てきている。そういったAIがどこまで人間に関与し、人間ぽくなり、人間を超えるのかに関して本作品でネイサンの言った「AIの完全性が人間の不完全性を示す。」はある種の提起を起こしているのではないかと思う。