taku8172

エクス・マキナのtaku8172のネタバレレビュー・内容・結末

エクス・マキナ(2015年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

SFなのか、、ホラーなのか。
どちらにせよ傑作です。

どのジャンルなのか、少し難しいですね。

映像美が素晴らしく
主要な登場人物は少ないながらも、それぞれの個性や役柄が際立ちます。
アリシア・ヴィキャンデルは本当に美しい。
吹き替えでセリフにとらわれてしまうと、彼女の演技力が霞んでしまいます。

一つの表情、動き、仕草…
生体のしなやかさを役に落としながら、機械的な演技も素晴らしい。

これまで人間だと思っていた人物が実は精巧なロボットだと知り、自分の腕を切るシーン
とても印象的です。
ありきたりながら
これまでの作品には無い、新鮮なホラー感がありました。
さすがアレックス・ガーランド監督です。

モノクロのアリスの実験の話でも触れられていたように
ロボット扱いされているのが自分なのか、相手なのか。
モノクロの世界を見ているのが本当は自分ではないのか、、というパニックと焦り。

それに伴ったホラー

赤が好きという発言や
血液描写の鮮明さ。生きる人間と無機質な機械を対峙させているようにも見える。

包丁を刺すシーンも人に刺すというよりも、血液の流れた生き物に
刃物を押し当てるような…
スッと刃が入っていきます。

心を持った機械
偽りの身体を持ち、偽りの言葉で飾って主人公を巧みに操る。
後味悪いと取るか
SFやホラー独特の今後を予想させる展開と取るか…、

余韻を残すという意味では良作だと感じました。
どのジャンルの視点で観るかによって意見は分かれそうですね。
taku8172

taku8172