このレビューはネタバレを含みます
画面もストーリーも暗めで、それがすきだった。終わり方は少し明るくて、そこも良かった。
たぶん別の映画だったらクライマックスになるかもしれない部分でケンカが起き、ああそうだよね、と思った。引退するマネージャーのためというより、キャプテンと部員の自己満だろう。
引退するつもりの有望株が、マネージャーにある条件を出すシーンは、マネージャーの子がかわいそうで本当につらくなってしまった。今まで頑張ってやってきたことを認められるでもなく、ただ『褒美』として存在を求められるつらさ。
監督からキャプテンへ、キャプテンから部員へ、部員中の先輩から後輩へ、と暴力が連鎖する様は見ていて苦しい。
恋愛要素もほとんど無く、その点も良かった。(恋愛と受け取れるかもしれないけど、そうでない余白が十分にあると感じられた)
これからもこの監督の作品を見てみたいと思う。