mone

神々のたそがれのmoneのレビュー・感想・評価

神々のたそがれ(2013年製作の映画)
-
垂れるちからが強い映画だった。ずっと降り続けている雨も、正体はよくわからないけどとにかく汚いのだけはわかる粘液も、絞首刑の屍体も。
泥も血も、モノクロームの画面では等しく見える。多用される炎はスクリーンを白く覆って眼を潰すし、洞の外の白い光からふいに人物や動物が現れるのに何度もはっとする。
カメラが近く、ときどき人物が明らかにカメラに向かって話すので、アトラクションに乗っているような気持ちになった、ディズニーランドのカリブの海賊みたいな(エーコは、ゲルマンに比べれば、タランティーノはディズニーだと言っていましたが)。地球からやって来た、外部の人間の視点?
音が立ち上がる生々しさもヤバい。全身の皮膚をそば立てて観る映画。これは絶対映画館で観ないといけないやつです。
mone

mone