ホリグチ

神々のたそがれのホリグチのレビュー・感想・評価

神々のたそがれ(2013年製作の映画)
5.0
アレクセイ・ゲルマン恐るべし。汚物や血や泥にまみれた猥雑さを美的に昇華したような境地。流れるようなカメラワークからは音楽的にたゆたうリズムがあって、ストーリーよりも画面の美しさに目を奪われてしまった。
上映時間としては長かったが、最後の最後まで一切強度が緩まなかった。言い方を変えれば、どのようなシーンであっても同じ強度を保っていたように思う。これは映画としては稀有なことではないか。どうしたって映画の中にクライマックスシーンや息抜きシーンのような強弱をつけたくなるのが人情というものだから。そういう意味でも、「神様から見た映画」と言えるかもしれない。
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