〝手塩にかけてきたっていうのに、まさか善人に成り下がるとは〟😅
世界屈指のマネーメイキングスターであるウィル・スミスが、映画の中でもあっと驚く詐欺のテクニックで、ターゲットから金を巻き上げ稼ぎまくるクライムサスペンス。共演は「ウルフ・オブ・ウォールストリート」で注目され、当時売り出し中だったマーゴット・ロビー。
監督と脚本を担当したのは、「ラブ・アゲイン」が評判を呼んだグレン・フィカーラとジョン・レクアのコンビ。
超一流の詐欺師ニッキーは同業者たちを束ねる集団のボス。ある日、彼は高級ホテルのレストランで女性詐欺師のジェスと出会う。彼女はニッキーを騙そうとするが、逆に彼の詐欺のテクニックに魅了され……。
ニッキーはジェスに詐欺で大切なのは相手の「フォーカス」、つまり〝視線や注意〟をそらすことだと教える。
前半のスピーディーな詐欺師軍団のチームプレイは、まるでサッカーやアメフトのコンビネーションプレイを見ている様な痛快さを感じてしまう😅
製作チームの中に実際の超一流の詐欺師をアドバイザーに入れていることもあり、人間行動学に基づいた騙しのテクニックは、巧妙かつ鮮やかだ。
やがてターゲットは、伝説の中国人ギャンブラーからレーシングチームのオーナーへと徐々にステップアップしてクライマックスへと向かっていく。
騙し騙されの〝コンゲーム〟は、ハリウッド映画らしいゴージャスな映像と共に楽しめたのだが、もう少しチームプレイも見たかった。スミスとロビーが演じる恋愛パートは少し蛇足に感じてしまった。
教訓:
どの世界にも上には上がいるということか😅
〈余談ですが〉
標的とするターゲットを信用させて働く詐欺のことをコンフィデンスゲーム、略して〝コンゲーム〟という。
小説や映画においては、昔からあるジャンルで詐欺や騙し合いをテーマにした痛快な犯罪サスペンスの傑作は多い。
この映画の中でも見られるが、前半に鮮やかな騙しのテクニックを見せておいて、そこからストーリーが二転三転するというのがお決まりの王道だ😊
犯罪という悪事にもかかわらず、何故だか見ている方はテンポよく騙していくそのプロセスを心地よく感じてしまう😅
コンゲーム映画と言えば古くは「ペーパームーン」「テキサスの五人の仲間」「探偵スルース」など数多くの名作があるが、最も有名なのはポール・ニューマンとロバート・レッドフォードが共演した「スティング」だろう。
他にもガイ・リッチー監督の「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」、集団詐欺を軽快に描いた「オーシャンズ11」、トム・クルーズ主演の「ミッション・インポッシブル」、実話を元に作られた「ラスベガスをぶっつぶせ」、日本の映画では道尾秀介原作の「カラスの親指」などが挙げられる。
そう言えばその名もズバリ「コンフィデンスマンJP」なんてシリーズ映画もありましたね😅