蘭

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォーの蘭のレビュー・感想・評価

4.3
素晴らしいと思うと同時に観ると痛みを伴う。大好きだからこそ2回目は観たくないって作品が稀にあると思うんですけど正しくそれです。(それでも2回目観に行った)

MCU大好きではあるがアベンジャーズ(初回作)は正直好きじゃないです。何故かと言うと(超個人的な意見です)
・アベンジャーズがバラバラで仲間割れ
・なんかいつも喧嘩してる
・それでも持ち前の超能力(?)才能(?)で危機救っちゃったぜ
・確実に街にも損害出てるがアベンジャーズはノーダメージ

これはスタートレック1,2にも当てはまるんですけど、ストーリーが分かりやすい善(=主人公達)と悪(=敵)の二項対立で勧善懲悪なんですよね。アクション映画だとありがちというか仕方のないことなのかもしれませんが。
(※スタートレックシリーズも大好きです)

一見戦闘シーンが派手で惹かれるがよくよく考えると矛盾してない?アベンジャーズ好都合過ぎない?という疑問が浮かんできます。雲の上の存在過ぎて感情移入できないとでも言いましょうか。

しかし、本作品はアベンジャーズがかつてないほどの苦難に直面しますし、多大な犠牲も払います。ヒーロー=無敵、ハッピーエンドという従来の幻想を打ち砕きます。敵の前に無力です。
ここで初めて、街を破壊された一般市民(=観てる私達)と同じ境遇にアベンジャーズも陥ります。ヒーローだから主人公だからと特別視することなく、一般市民と等しく結末を描写することで現実味が増します。

また、敵であるサノスもサノスなりの確固たる信念のもと行動しています。裏を返せば彼もまたこの作品の主人公なのだと思います。サノスのことを完全な悪役と見なすことができないのも、彼の抱える困難が実際現在の地球が直面する課題と一致するからではないでしょうか。

観終わった後は、フィクションと分かっていながらも無力感と絶望に包まれました。アベンジャーズ4の公開を待ちわびる日々です。

うまく言葉で表現できないことをもどかしく思いつつ、夜中にふと浮かんだ率直な感想をそのまま文字に起こしてみました。超有名作品についての一素人の個人的な感想に過ぎないので「こんな風に思ってる奴もいるのか〜」程度に受け流し、意見やコメントは控えていただけるとありがたいです。

普段のレビューは雑にも程がありますが、たまには長々と書いてみました。
蘭