Masakatsu樋口

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォーのMasakatsu樋口のレビュー・感想・評価

4.0
構成が、アベンジャーズとサノスの両側に感情移入させる作りになってる。シビルウォーのキャップ対トニーのように、二つの正義がぶつかる構図にしたい訳です。
けどサノスの思想に全く共感しない。例えば人類の半数が消えても戦争が無くなるわけないでしょ。
だからバカにしか見えないサノスのパートが、段々観てて苦痛になってくる。
まだサノスが「生命の半数を消す動機」を「惚れた女を振り向かせるため」にしてくれた方が共感できる。(この設定は実際にコミックにある)

正義vs正義という構図は、迫力を下げる原因にもなってました。
サノスを倒せる未来は「1/1400万605」だとドクターストレンジが言った時、サノスの圧倒的な強さ、恐ろしさが示されて、劇場の観客みんなががゾクッとしてるのを感じました。
けど次の瞬間にサノスのパートに切り替わって、サノスの道徳性を見せて共感させようとしてきたんで(ガモーラを犠牲にするシーン)、ついさっき抱いた、敵としてのサノスの恐ろしさが吹き飛んだんです。
正義vs悪だったらこの盛り下がりはなかった。

共感しないし迫力下げるしで、進むにつれてテンション下がってました。
最後は「ふーん、どうせ続編でみんな生き返るんだからこの悲劇って茶番だなあ」ぐらいのテンション。(生き返れないっていう設定が示されてないからそう思ってた)
Masakatsu樋口

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