翔

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカの翔のレビュー・感想・評価

-
2019-30

 『アベンジャーズ エイジオブウルトロン』のソコヴィアの戦闘で多くの犠牲を出したことを皮切りに、アベンジャーズの活動を国連の管理下に置くようにという意見が出るようになる。それに賛成・反対の立場で分かれるメンバー達。
 更に国連会議でテロが勃発。犯人はウィンターソルジャーと報道されるが、バッキーを捕まえたキャプテンは「犯人じゃない。もう誰も殺さない」という彼の言葉を信じる。
 初登場のブラックパンサーも加わり、それぞれが正しいと思う結果を求め相手に理解してもらいたいと思いながら、メンバー間で争うことになってしまう。

 思えば自分は、小島秀夫監督が絶賛していたこの作品を見たいからMCUシリーズを一から見始めた。それが納得できるストーリーだった。
 誤解と考えの違いで争うことになるメンバー。そこまでは「相手に理解させたいだけ」という意識が見えるから、まだ安心して見られる。しかしその誤解が解けてからのスターク、キャプテン・バッキーのシークエンスは真実が分かったがゆえに辛いものがある。
 ラストの戦闘シーンは誰に感情移入しているかで、きっと真逆なくらい違う意味に見れることだろう。複数の見方を受け入れるこのラストは、きっと名作になる一つの条件を満たしていると言えるのではないか。
翔