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ブラックパンサーのりのレビュー・感想・評価

ブラックパンサー(2018年製作の映画)
3.4
正義と正義がぶつかり合い、武力主義者ではなく平和主義者が勝利する話。どちらにも大義名分がある。一方は、世界は醜さに満ち溢れており、それをアフリカ諸国が武装蜂起することで是正しよう派。もう一方は、我々は今のままで幸福なのだから、現状維持しよう派。実は、この派閥の主はどちらも王位につける資格を持つもの。なぜ、ここまでの差が生じたか。それは出生や、見てきた世界の違いによる。ここまで極端に分かれると、性格や思考は環境によるのかな~と。
非抑圧者の解放も描かれている。舞台になるアフリカもそうだ。戦中はもちろんのこと、戦後も先進国に見えない支配をされている。レアメタルやプランテーション商品を供給する畑になっている。だが、結末でお前らを傍観していてはダメになると自ら解放宣言をした。他にも国内における少数民族の解放。ゴリラみたいな部族が何の理由かは知らないが虐げられていた。しかし、最後。
仮に、別な奴が勝ったら、支配者が逆転する。アフリカ諸国が西洋諸国を虐げる歴史の始まりだ。そっちの方が、彼らにとっては鬱憤も晴らせるし、良かったのではないか。今の王では、彼らの国や発展途上国の一部、西洋諸国は更に発展していくだろう。だが、恩恵を受けることができない国も出てくる。南北問題、南南問題、次はどんな問題が。。
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