MARVEL、シリーズを順に見てきたけど、進むにつれて話に厚みも出でどんどん面白くなっているのを感じます。
アフリカの王国、ワカンダ。
ヴィブラニウムという希少価値の高い物資があるおかげで他のアフリカの国々よりも高度に、しかしヒッソリと発展してきた。
このアフリカを舞台にしたストーリーで、それほどまでに技術的に発展しながらも、それぞれの民族の族長の集会や決闘をはじめとした民俗的な昔からの儀式や風習、衣装や装飾や音楽を大事に描きこんでいたり、とアフリカの国々をよく知らないけれど、それなりにアフリカらしさを感じられた。本来そこには高度な技術発展なんてないわけなんだけど、昔からの風習と並べてあってもそれほど違和感を感じないほどうまく融合させていたと思う。妹ちゃんはトニーに勝るとも劣らない天才でその発明品から好奇心旺盛さが手に取るようにわかる。トニーが見たら絶対大喜びしそうだ。実はトニーの弟子なのだ、とかいう設定だったら面白いのにな。
一方、国王の周りを固める親衛隊。 オコエを始め、みんな凛とした美人だしその戦いぶりもカッコよかった。
そう、親衛隊が洗練された女性なのがとても良かったのだ！
その上国王が外から来た人間であっても王としての資格を備えた以上この国の王であると、なによりも自分の立場に忠実であるところなんか本当に男前過ぎる〜！
そんな強くカッコいい女子に囲まれた国王ブラックパンサーは強さもあるけれど穏やかで情に厚く懐も広い。背負うものの大きさに戸惑いながらも彼なりのスタンスで父の遺したものを守ろうと必死だし周囲は彼を理解している。
国王を継ぐことで、後天的に薬によってブラックパンサーとしての力を継いでいくなど、本当に伝統的すぎる。
単なるヒーローアクションもの映画のはずなのに不思議と威厳とか尊厳だとか伝統だとかそういった言葉が頭をよぎって、背中がピンっとするようななかなか素晴らしい映画でした。
