ま

アベンジャーズ/エンドゲームのまのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

見た当初はあまりに感情的になってしまいレビューできず、最近咀嚼する機会があったので一応記録として残しておこうと思います。
3回見たのですが記憶が一部曖昧になってるかも……。

個人的にこの映画のテーマは私の価値観とは相容れないものでしたが、ヒーロー映画として、アクション映画として、そして歴史をもつ傑作の最後を締める作品として素晴らしいものであると思います。

まず、私は自己犠牲が美徳だと思えないタイプです。ソウルストーンの部分にしても、私はヒーローならなんとかしてほしかったという子どもっぽい理想を捨てきれませんでした。サノスの強いる犠牲が許せないのなら、ヒーロー側は犠牲が出ないようにして欲しかったです(ただし犠牲が出ないようにあがきつづけることで十分であるとすることもできるかもしれません)。また、アイアンマンにも妻子がいて、救われないなあと思いました。
それから、未来のサノスに思想的な側面で完璧に勝てていないと感じました。サノスを前作で魅力的なキャラに描いたにも関わらず、その要因である思想について触れる部分があまりにも少なかったと感じます。このことについて、そもそも半分殺してるのが議論するまでもなく悪だ、とされる方もいるかもしれませんが、私はこの思想は徹底的に議論されるべきであったと感じます。サノスには選民思想があるわけでもなく、未来の宇宙を救うという信念のために動いていました。よく1人殺せば犯罪者、100万人殺せば英雄という引用がされます。私自身はその考えに賛同するわけでもサノスの信念に同意するわけではありませんが、世界が資源の危機に瀕しているとき、常識だけでは説得できないものもうまれるのではないでしょうか。現代も限りある資源の問題に困っているわけで、正解などないとは思いますがマーベルヒーローたちなりの結論を出してほしかったと思います。(ただしこれに対するアンサーが映画に普通にあって、私が理解できていなかっただけかもしれませんが)

以上のことは私個人の価値観や好みの話で、正直映画の出来とは関係ないところです。映画を鑑賞中は一度も退屈することなく楽しみましたし、全員が集合するにシーンには興奮を隠しきれませんでした。小ネタもたくさんはさんであって盛りだくさんの、ファンのためにも制作してある素晴らしい映画だと思います。
ま