かなこん

アベンジャーズ/エンドゲームのかなこんのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

ありがとうと最後に何度も思った。
IWの時は放心状態で、訳がわからなかったけど。
改めて全作品見直して、いざ臨んだけれども、噂に聞く通り、3時間がほんとにあっという間でした?

最期のみんなが集合するところ、すごいよ。ヒーロー映画の一番かっこいいところ、あますところなく堪能した。
サムのon your leftをなぜ吹き替えは訳さないのか。一番かっこいいとこだろー!
女性陣のあの一堂に会する姿、かっこよすぎだろー!


EGを見終えて、この映画は11年を通してすべてのキャラクターの変化と成長を映してるんだと感じた。

ネビュラがトニーと二人で過ごすときに楽しかった、って冒頭呟いたとき、トニーを優しく抱き起こしてあげたとき、まず泣いた。ガモーラを失ったところから、彼女は誰かと寄り添っていくことを少しずつ受け入れるようになったんだと思う。だからこそ、あの最後の葬式のシーンでも逃げることなく、弔いを行った。きっと地球に来たとき、ロケットに会えたことは安心して、崩れそうになったんだろうなぁ。
過去のネビュラは、あんなに心で望んでいた姉との仲直りを、未来の自分が成し遂げていて、自分も変われるんじゃないかって少しでも希望をもったんじゃないだろうか。あなたも変われたよ。とっても素敵な女性だよ。

あとね、スターロードが最後にガモーラに会えたこと、そこは単純に泣いた。深い話とかないよ。ただ失った大切なひとにどんな形であれ会えたことだけで泣ける。ガモーラもあんなにとがってたんだね…ガーディアンズになって、過ごした時間はきっと彼女の少しの間の幸せだったんだと思うとまた泣ける。泣いてばっかり。

初代メンバーのロマノフとホークアイ、たぶんだけど、ロマノフはソウルストーンのロジックをどことなく理解していた気がする。誰かも言っていたけど、彼女はそうなることをなんとなく分かっていたから、ローディとネビュラではなく、自分とホークアイであの場所に行くことを選んだ。誰よりも、元に戻すことに執着していたから、そこで何を犠牲にしても、たとえ自分の幸せが得られない結末だとしても。
ある意味、ホークアイが、トニーが家族と過ごせることが、キャップが自分の人生を歩めることが、彼女の幸せだったのかもしれない。
ホークアイはずっと、幸せでいてほしいな。

キャップは今まで、他人の幸せのために自分を犠牲にしてきて、やっと自分の幸せのためだけに人生を費やした。それはきっと、トニーの死があったり、ロマノフからの言葉がきっかけで、変われたんだと思う。それでよかった。バッキーも恐らく、もう一度歩き始めたキャップの過去のどこかで出会ってたから、あんなに穏やかな顔で戻ってきたキャップを迎えてくれたんだろう。

ありとあらゆる可能性を探し続けてたストレンジ、トニーを、犠牲にすることが唯一の方法と分かっていたけど、それでもトニーを救う方法を探していたんじゃないかしら。彼は医者だもの。
二人の掛け合いは少なかったけど、それでも彼らはどこか似てる気がした。

トニーは5年の中でほんとに得たかった安らぎを手に入れて、自分の幸せを手に入れたからこそ、最後にはなりたかった世界のヒーローになった。人の幸せを思って、素直に死を選んだ。
あんなに他人に興味のなかったトニーが、家族以外でピーターを気にかけていたんだね。一人でずっと5年間ピーターやみんなを取り戻す方法を、探していたんだろう。何も知らないピーターはさ、トニーという大きな存在を失っても、これからも愛すべき隣人として、彼の決意を引き継いでもっと強くなるんだろう。彼のように世界を救い続けるんだろう。

だけど、だけど、トニーにはやっぱりポッツと何気ない日常を過ごして、モーガンの穏やかな人生を一緒に歩んでほしかった。モーガンの彼氏に嫌味を言っちゃったり、結婚式でかっこつけながら泣いたり、孫を見て優しい気持ちになったり、そんなトニーを見たかった。悲しい。

ほんとにこの映画では、誰も欠けちゃいけなくて、でも何かを犠牲にするしかなくて。そんな悲しくて強くて美しい映画だった。

また何度も見るよ。