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アベンジャーズ/エンドゲームのSUNSHOWERのレビュー・感想・評価

3.7
★作品の感想(辛め)

個々の作品のドラマを背負った上での総括ドラマ。なので、今回はひとつのテーマに沿ったドラマが無いのが残念。加えて、やっぱり地球に住む人々も同時に描いてほしかった。地球(宇宙)を守っているのかもしれないけど、戦っているのは当事者たちだけなので、危機感がまるでなく、もはやドラゴンボールのようだった。

最後のキャップの大きな矛盾も気になるところ。公式では、意図的にそうしているとのことだけど、そうしたらそうしたで複雑になり、新たな矛盾が生まれてくる。話をおもしろくするために、開けてはいけないパンドラの箱を開けてしまったような気がする。今後、どんどん話が広がり、複雑になり、話を補完することに気を取られ、ドラマが希薄になることは避けてほしい。これもまたドラゴンボールのように。


★MCU全体の総括

おもしろかったし、エキサイティングしたし、いろんなことを感じたし、学べた。マーベルだけに限らず、ディズニーグループの映画すべてに言えることだが、リアルさ・テンポ・ユーモア・映像美などが、まるでチェックシートで管理しているように、すべて標準以上の完成度で作られ、それに加えて、大人が観ても感動するような社会的倫理観(ポリティカル・コレクトネス)をテーマにしてちゃんと描けているのがすごい。単純に、大人の心が動けば、子供に観せたいと思うだろうし、こういう感動は何年経っても心に残り続ける。

とは言え、このような作品作りを出したのはディズニーではなく、サム・ライミのスパイダーマンだったり、クリストファー・ノーランのバットマンだ。特に来月に公開される『ジョーカー』はヒーロー物を次のレベルに押し上げる重要な作品になることは間違いない。アメリカのことだから、このように他の作品とも高め合って、マーベルの可能性をもっともっと広げ、これからも私たちを楽しませてくれるに違いない (●’ᴗ’●)✧
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