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殺されたミンジュのMrSauceのレビュー・感想・評価

殺されたミンジュ(2014年製作の映画)
3.7
「罪と罰」というどデカイテーマに真正面から挑んだ作品。
自分の出世や処世のために、上からの命令であれば、なにも考えずにそれを実行する人間達のひとりひとりの耳元で「お前は罪を自覚してるのか〜、その罪を償え〜」と西川のりおバリの大声で怒鳴り散らしながら、罰をあたえ、罰を与えたことで、自分も罪を犯すという。まあ戦争のメタファーなんかな。
とは言え、そこは韓国印。マドンソク率いる世直し隊7名が、公安や軍隊や清掃員のコスプレをして、拷問しまくるシーンの連続は、やっぱり笑ってしまう。
とりあえずの憂さ晴らしで集まった、社会の底辺で生きる他の6人の仲間に、「ヘルメットを脱げ〜」と圧をかけるマドンソクは、マトリックスのネオそのもの。
作品内で、関連のない数名の役を一人の俳優が演じているのも、この映画をわかりにくくさせている原因の一つだと思うが、ストームトルーパーみたいなもんだと思う。
とは言え、こうした観念的な要素がキチンと全編に落とし込まれているのかどうか疑問に思う部分も多々あるのも事実だが、このfilmarks内での評価の低さには、ちょっと納得がいかない、もっと評価されてもいい映画だと思う。
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