ねじまき

スポットライト 世紀のスクープのねじまきのレビュー・感想・評価

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作風と題材の取り合わせが大きな評価を生んだ一作。取り扱っているネタが持つ特性ゆえに、淡々とした語り口でも僕ら観客が勝手にこの事件の暗さを想像してしまう。
タブーに挑戦するジャーナリスト根性から事件を調べ始める記者達。信仰という覆いを被せて、事件を忘れるべき過去の風景としてしか認識しなくなっていた(被害者以外の)関係者達。あくまで第三者のつもりだった彼らが取材をする(もしくはうける)の中で、今ある自分はただ運が良かっただけで、自分だっていつでも被害者になり得たのだと気付く。その気付きの瞬間がとても印象的でした。日曜日に教会に通う文化を持つみなさんはおそらく、主人公達と同じ気持ちを味わったのではないのでしょうか?
それゆえの作品賞なのでしょう。
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