『人間は、行動した後悔より、行動しなかった後悔のほうが深く残る。』
行動経済学で有名な人間心理の一例だ。
映画を観て、この「行動」は「言葉にすること」に置き換えられると思った。
思っていることは口にしないと誰もわからない。
分かりきっていることなのに、プライドや、自分が傷つくことの恐れ、相手への余計な気遣いなどが邪魔して、案外これができない。
でも言葉にしたほうがいいのだと思う。
言葉にして相手に届くと、相手の心の何かが反応して、他の誰かに連鎖していく。そして、自分が予想もしていなかった展開に転んでいくことが往往にしてある。
殻に閉じこもって妄想の世界を見ているより、卵の外の世界のほうが、物語は奇想天外でおもしろそうだ。
殻は破ったほうがいい。
