沢庵くん

心が叫びたがってるんだ。の沢庵くんのネタバレレビュー・内容・結末

心が叫びたがってるんだ。(2015年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

全て「中途半端」だった。
色々言いたいことはあるが、ところどころ描写で「ここで感動してくれ」と言われてるような気がして萎えた。

全て展開がご都合主義だし、伝えたいフレーズが散りばめすぎて観終わったときは何が結局言いたかったのか分からなかった。

伝えたいのは「発した言葉は元には戻らない」ってことだと思うんだけど、キャラクター全員の成長が薄すぎることと、テーマを感じられる描写が少なすぎると思った。

卵の存在に気づくシーンも一瞬で驚いた。むしろあれだけ卵の存在を引っ張ってきたのに、最後の最後で尻すぼみ。
最後でそんな適当な描写をするなら何故そこまで引っ張ったのだと意味が分からなかった。
卵をわざわざモデルに選んだのも、ただ単純に"印象付け"で使われてて意味がなかった。多分「殻を破る=卵」だと思うけど、安直すぎる。

あと主人公が無責任すぎる。ヒロインが勝手に好きになった、といえばそうだけど、最後の最後で裏切られた。
結果的に主人公の気まぐれにヒロインが振り回されたように見えた。
あんな結末だったら劇は大団円でも、ヒロインは救われない。穴埋めのように使われた野球少年、冒頭から最後まで主人公の引き立て役に使われて、本当に可哀想な存在だった。
何故ヒロインと同じ両親が離婚している設定にしたのか謎。同じ境遇にした結果ヒロインの両親の離婚が"よくあること"と言われてるような気がして腹落ちが出来なかった。
ヒロインの苦悩がまさに「俺も分かるよ〜」と気軽に流されてる気がした。
ヒロインの抱えている闇は、主人公には"分かるわけない"のに、中途半端に助け舟を出したせいでヒロインが余計苦しんだ。
そして最後の最後で放ったらかし。
本当に無責任なことばかりした奴だと思う。
フった後に劇中でのハイタッチ。は?って思った。その描写いる?って不快にすら感じた。

結果的に【なんか残念】
全て作者がやりたいことをやった、という感じ。
沢庵くん

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