試写会で観てきました！
結果は号泣！周りの人達も鼻をすする音がちらほらしてました。
作画はリアリティがあって綺麗でした。髪の動きなどが細かに描かれていて素晴らしかったです。
作画と会話で相当リアリティが出ていて、ファミレスシーンなんて見慣れたイスと壁があまりのリアリティを生み出していて笑ってしまいましたw
音楽は昔のクラシックをアレンジしていて良かったし、登場人物の感情がエモーショナルな時にはBGMも人一倍おっきくなってて、物語の起伏とBGMが凄く合ってた。
演出のテンポも良く、LINEのやり取りが画面に出てくるのも面白かったし、順がショックを受けるシーンは魚眼レンズみたいになってたり、順がハッ!とするシーンではカメラが顔アップからスゥーッ!と引きになったりと感情に合わせた演出や良い演出が多々ありました。
作品のメッセージも現代的で時代を捉えてるし、そのメッセージを素晴らしい対比で表現してたりと全体的に完成度がめちゃめちゃ高く大満足でした！
どんな対比を使ってたかや、ここはもう少しこうした方が良かったんじゃないかというのは下記します
-----------↓ネタバレあり↓--------------
【良かった点】
◾︎玉子が、自分の殻を破る事と殻を破った中にあるのは黄身=君と比喩されている事
◾︎言葉は人を傷つけるけど救う事もできる。っていう2面性を、「全部お前のせいだ」と「全部お前のおかげ」だの対比で表現したり、雰囲気が相反してるふたつの曲を掛け合わせたラストの曲で表現してるのが上手すぎる。
◾︎自己の内面を玉子王子として描写するのもアニメでしかできない表現だし、リアリティある世界観の中にあそこだけファンタジーがある雰囲気も好き
◾︎冒頭坂上君がチャリで登場するシーンはサマーウォーズのなつき先輩登場シーンのオマージュだろうし、紙麻雀やってたのもサマーウォーズの花札っぽいし、カメラワークも時をかける少女っぽいーって所とかあったり、2つの曲が重なって調和を生み出すのはサウンドオブミュージックなどでもやってた激アツ演出だしその他僕が気付いてない所でもたくさんオマージュがあると思う。オマージュをしているとただそれだけの事なんですが、長井監督が影響を受けた映画をオマージュしてるのと劇中で坂上君が言ってた、「昔の曲の上に自分の気持ちを乗せるんだ」って所がリンクしてる。
◾︎クラスのファッション大好き女子がメイク担当だったりボーカロイドオタクがミキシングしたり、1人の情熱に賛同して大勢の人達が自分の取り柄を活用してみんなでひとつの作品を作る事がこの作品を作ったあの花スタッフの人達とリンクするし、自分のメッセージを物語にして伝える事で周りも自分も救おうとしている順とあの花などで自身がアニメ作品を作ることによって観客も自分も救おうとしている長井監督がリンクしてるのが熱い！！素晴らしい！！
【微妙だった点】
◾︎坂上君となつきの付き合っていた時どんな関係だったか、なんで付き合ったのかが描かれてなかったのでラスト2人が結ばれる事が良い事だという説得力がない。
◾︎同じ理由で大樹と順が結ばれるのかなっていうラストも良い事だという説得力がない。
◾︎2つの曲を重ね合わせて2つの気持ちを歌うって言って、あんなに引っ張っていたラスト。まさかの2つとも歌詞聞き取れないw
それまで意味のある歌詞を歌っていただけにきっとおれが聞き取れていないこの歌詞にも意味があるんだろうなぁと消化不良を起こしてしまう。
以上です。
全体的には非常に完成度が高く感動した作品でした！！日本でも素晴らしい映画は作れるんだという事を証明してくれた長井監督に感謝と次回作への期待を感じました。超おすすめです！
