このレビューはネタバレを含みます
試写会にて一足先に拝見。
感想を簡単に言えば、単純映画としてみれば多くの人間が感動できる良作。あの花のイメージを拭わずに見ると、ちょっと物足りなさを感じてしまうかも。
相もかわらずの心のトラウマがテーマ。
トラウマは自己表現に歪みを生み出すというのは実にリアルなことであり、その自己表現として言葉を題材に選んでいる。
四人の主要キャラクターが、それぞれ違ったトラウマを抱え、それぞれの歪みが関係性の歪みを生み出している。
その一人一人のキャラクターのトラウマや葛藤、その人間性を表現するのが非常にうまく、誰しもが四人のうちの一人に自己投影することができるのではないだろうか。
あの花チームの最大の強みは、個人的にはその人間らしい心の汚れをアニメで表現することにあるのでは？と思っている。
後半、主人公二人の掛け合いの中で交わされた、〜のせいではなく〜のおかげ、というやり取りが言葉は、同じような意味でも選び方次第だなーと改めて実感させられた。
アニメで2クールとかでやったら、あの花クラスに泣ける作品になったのではないかなーと思うと、ちょっと残念な部分はある。
