「人は見たいものだけを見る」
いわゆる”ドンデン返し”が売りとされている本作。”驚愕のマインドファックムービー”なんてそそられる宣伝文句を見たら、そりゃチェックせずにはいられないw
U-NEXTに配信が来ていたので、やっと鑑賞。
オープニングから、めたくそカッコいい。ドイツらしいエレクトロロックなクールサウンドが本編を盛り上げます。サントラ欲しい。
本作を観て、『ユージュアル・サスペクツ』や『ファイトクラブ』を思い出した人も多かったのではないですかね。独白から展開していくあたりも、めちゃ『ユージュアル〜』とリンクしたんですが、特に『ファイトクラブ』は作中ベンヤミンかマックスの部屋にポスター貼ってあるシーンがあったので、いま思うと匂わせだったのかなと。
確かに本作の肝といえるオチにはハッとさせられたものの、他の類似作と比べると衝撃度は正直いまひとつ。導入部分はじめラストに至るまでの経緯や、ハッカーなのに何故か現場主義だったりと、描き方が雑というか浅い気がしたのは少し残念。
考察のための伏線らしい伏線が殆ど用意されていないので、個人的には二重トリックなしで含みを持たせたラストにしたほうが、余韻が残って良かった気がする。『シャッターアイランド』みたいな。
それより、マジックのタネ明かしシーンで車の外に映り込んでいた、人影の方が気になって気になって。。
総評としてプロットは良いものの、終わってみれば「もう一歩」な印象。でも、全体的にとてもクールな作品なので、個人的には好みでした。