雰囲気のあるオープニングから始まり、アジア系映画にある独特の暗さが全編にわたって一貫され、ミステリーとしての雰囲気は抜群だった。
今まで話もしたことがない同じ学校に通ういじめられっ子、秀才君、不良の3人が偶然にも学校の先輩の死体を見つける。そこから、彼女の死の真相を3人で探っていくという物語。
「共犯」という2文字がこの3人を表現しているかと思いきや、自体は二転三転し、中盤からは予想もしない事態に物語が進んでいく。この展開と、三人のそれぞれの心情とその他の人たちとの関わり合いがとても見事。未完成な子どもたちの社会を見事に再現している。台湾の映画だけれど、そのままこの物語を日本に持ってきても全く違和感がないだろう。
とは言え、少し最後の真相は予想ができるものだったのでミステリー映画として期待するとちょっと違った感想になりそうな気がします。雰囲気的には日本の「ソロモンの偽証」に似てるので、あの感じが好きな人にはオススメです。
(「ソロモンの偽証」観てないなら、「ソロモンの偽証」のほうが個人的には好きです)