KuNork

日本のいちばん長い日のKuNorkのレビュー・感想・評価

日本のいちばん長い日(2015年製作の映画)
3.7
この時、日本国民がみな、同じ方向を向いて戦っていたわけではない。

それぞれに、それぞれの理由があったはずで、戦地に赴いた人とは違う、国内での終戦は立場によって思うことや責任が違うんだろうと思う。

こういう映画でそれを見ると、教科書で習ったような、誰もが一つ方向を向いて、一つの思いを共感して…と、そこにあるのが人間の思考ではないような気がして怖くなったものだが、人の心がそこにあったんだなと悲しい話だけれども、安堵する気持ちが拭えない。

戦時中の狂気を感じると、負けて良かったとは思わない…でも、勝たなくて良かったとは少し思う。

終わった後のずっと後の、色々な視点からものが見えるようになったこの時代だからこそ、思ってもいい思想があって、そんな時代に生まれたことは幸運だと思うと同時に、この頃の生きることへの熱気は凄くて…これ以上は冒涜になりそうなので、終わる。
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