1981年のニューヨークが舞台だから、いろいろと真っ黒。
最初の「MOST VIOLENCE YEAR 」っていう見出しも見掛け倒しじゃないね。
ただ純粋に事業拡大と成功を目的とする野心に溢れるアベルはまさに「アメリカンドリーム」。
でも現実ってやっぱりそんな一筋縄じゃないっていう。
ビジネスにはお金が必要だし、お金には必ず人が付き纏うし、もちろんそれが綺麗な人間ばかりではない。むしろ綺麗な人間なんてほんと一部だし、ずる賢い汚い人間の前では無力になっちゃう。
ともすれば綺麗事ばっかりで危なかしいアベルを支えたのが妻のアナ。支えたっていうより、アナ自身が肝っ玉座っていてクリーンなアベルの軌道修正をする役割を担っていた気がする。ザ・強い女。
彼女の存在が結構スパイスになっていたかな。
アベルのビジネスにおける交渉術や考え方は勉強になった。
ラストは人によっては好み別れるかもだけど、検察官をギャフンと言わせたようなラストは個人的に好き。