きぬきぬ

合葬のきぬきぬのレビュー・感想・評価

合葬(2015年製作の映画)
4.0
杉浦日向子さん原作漫画の空間と独特の雰囲気を可能な限り切り取っていたと思う。江戸末期、将軍の警護と治安維持の目的で結成された彰義隊の青年たちは、江戸から明治への時代の変わり目で武士としての忠義を貫き通す。時代と共に殉死して行くように見える真っ直ぐな若さが悲しい。犬死と思いたくない青年たち三人の絆は尊い。この物語が逢魔が時の出来事であれば良いのに。生き残りの青年は、時代の波を渡ってくれるだろう。
若い役者さんたちの不器用さも、カヒミ・カリィの語りも皆良かった。
印象的な場面が幾つもある。

あの雨降る蓮花の群からの移動撮影、天の視線のようだった。

鬱々とした気持ちを引きずっていたくなるような、これは大好きだわ。
きぬきぬ

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