ノラネコの呑んで観るシネマ

合葬のノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

合葬(2015年製作の映画)
2.9
原作は未読だが、カヒミ・カリィのアニメっぽいナレーションを含め、杉浦日向子の漫画のデザイン性とムードをスクリーンに移し替えるというテリングの部分は、なかなかの力作だと思う。
しかし、物語はなんか3コマに1コマ位の割合で真っ白なコマがある漫画を読んでる様。
低予算は置いといて、戦場の空気すら感じられない淡白な戦闘シーンはじめ、どうも重要な描写がすっ飛ばされてるような違和感が拭えず。
感情移入キャラがいないのは、時代に巻かれてゆく話という事で狙ってるのかも知れないが、主役の三人の若侍たちはえらく表層的に見える。
この違和感は本当にプロットがダイジェストなのか、漫画表現と映画表現の差異を埋めきれなかった事によるものなのか、原作漫画を読んでみたくなった。
怪談要素とかは好き。