桜の季節、ひとりでどら焼き屋を営む"千太郎"のもとに、"徳江"と名乗るおばあちゃんが現れ、ここで働かせてほしいとお願いする。徳江さんの作るあんは絶品で、どら焼き屋さんは大繁盛するが、ある噂がそんな日々を変えてしまう。
徳江さん(樹木希林)の纏うあたたかく柔らかい空気間がすごくよかった。桜を愛おしそうに見上げるシーンやあんを作る真剣な眼差し、ひとつひとつの所作や言葉が美しくて味わいがありました。(どら焼き、とても美味しそうでした〜)
千太郎(永瀬正敏)の仏頂面の中に見せる優しさや深い悲しみの演技も渋くてよかった。
若い頃から陽の当たる社会と隔離されて、なりたいものにもなれなかった徳江さん。それでも全ての命に生きる意味はあるのよと、運命を受け入れ、穏やかに強く生きる姿に号泣でした( ; _ ; )
柔らかい色味の日差しや、綺麗な満開の桜並木も印象的でした。
とても日本らしい、切ない、やるせない、でもあたたかい、心がじんわりする映画でした。
ラストは少し希望を持たせる感じで、よかったです🌸
