このレビューはネタバレを含みます
ラストで涙ちょちょぎれた…
店長と徳江さんの関係は必然的だったと思う。
産めなかった子供がもし生まれていたら、店長くらいの年齢だった徳江さん。服役していた間に逝ってしまったお母さんがもし生きていたら、徳江さんくらいの年齢だった店長。
世の中に偏見が無かったら、徳江さんはもっと楽しい人生を送れたのかな…でも、徳江さんはそんな苦しみなんて感じさせないほど柔らかくて優しい。
「私たちはこの世を見るために、聞くために生まれてきた。だとすれば、何かになれなくても私たちには生きる意味があるのよ。」
徳江さんの名言。私は生き急いでしまうようなところがあり、常にあれしなきゃ、これもしたい、とせわしなく考えてしまう。そうした中でも心に余裕を持って、ただ生を全うする時間も持ちたい。
樹木希林さんはナチュラルで柔軟、でも軽くない、信条を持って人生を生き抜いたという印象を受ける方。本当に素敵だ。出演作をこれからも鑑賞したい。