MasterYu

バケモノの子のMasterYuのレビュー・感想・評価

バケモノの子(2015年製作の映画)
2.8
上映当時(2015年)の感想です。


現実世界と異世界という設定は私的にはかなり好み。
またバケモノが住む異世界の作り方も、私の好みの範疇でした。

そこで展開されるバケモノの熊徹と、人間の九太とのやり取りもフフッと笑えてしまうシーンが多く、物語序盤から中盤にかけては面白かったですね。

ただ九太が少年から青年になってからクライマックスまでの流れは、今一つグッとくるものが私にはなかった。

サマーウォーズの時のような、ストーリーの細かな齟齬は放っておいてもいいと思わせる盛り上がりは、今作では表現できていなかったような。

渋谷の街を巻き込む騒動の割りには、差し迫った緊張感が感じられず、また熊徹と九太の繋がりを強調したいクライマックスも、劇的というほどでもなく、ちょっとアッサリした感じに観受けられました。

もう少し盛り上げようよ、盛り上げるやり方があったんじゃない?と思いはしましたが、とはいえ全体的なバランスで考えればそう悪くはないのかな?

それとキャラの作り方は上手いなぁと思いましたねぇ。
性格づけであったり動きであったり、そうした部分は細田監督の上手さなのでしょう。

合わせてキャストの配置もマッチしていたんじゃないですかね?
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