ティラミスをチラ見せ

怒りのティラミスをチラ見せのレビュー・感想・評価

怒り(2016年製作の映画)
4.2
すげぇおもしろかった
おもしろかったという表現が合ってるか分からんけど夢中になって見てた。
1つの殺人事件が軸になっていて、その指名手配犯に似た3人とその周りの人たちの話がオムニバスのように展開される。
3人はそれぞれ別の場所にいて交わることはないけど、指名手配犯の顔写真がきっかけになり彼らの周りの人たちは疑いの目を向けるようになる。
3人はみな身元が曖昧で謎めいた人物であるから、最後の最後まで誰が真犯人か分からない。周りの人たちも指名手配犯の顔と不明瞭な身元に翻弄され、最後は信じられなくなっていく。そして犯人ではない人物の周りの人たちは信じられなかったことを後悔する。
本当に信じるべきものは何か。自分か、信頼する人か、メディアか、世間体か。

キャストの演技の迫力とか、指名手配の顔写真の絶妙な感じとか、ストーリー以外にも引きつけられるものがあってとても良かった。
村社会、ゲイ、沖縄米兵のレイプなど、様々な社会問題も描写されており、メッセージ性の強い映画やった。
あともう広瀬すずが可哀想すぎて胸が痛かった。