うんうん。非常によくできていた。
「悪人」の時から映像表現も凝っている監督だとは思ったけど本作も綺麗に撮れていて日本映画の安っぽさもない。
日本映画が避けがちなエグい表現もしっかりと描写してくれた。(監督ありがとう)
それらがあってこそのこの映画の濃密さ。
千葉、東京、沖縄という土地と、3人の男達の誰が「殺人犯」なのか最後の最後まで明かさず、しっかりと観客をミスリードをする丁寧な作りも良かった。
個人的には宮崎あおいが今まで好きではなく、いつまでたっても「かわいいサブカル女子」みたいな安っちい演技がすごく嫌だった。
それが今作では宮崎あおいの演技史上一番の本気度だったと思う。「あぁ、この人すごい女優だ。。。」と素直に思えた。
韓国女優の演技の本気度に近い迫力でびっくり。
内容を一切知らない方が面白いので物語には触れないけど、映画は「人を信じる重さ」がテーマだったかと思う。
人を愛するなんて簡単だけど、
人を信じることは難しい。
愛してるなんて言われるより、
「あなたを信じている」と言われた方が嬉しい。
ある人物が言う
「信じてくれてありがとう」
このセリフが胸にずっと残る映画だった。
傑作です。
