返す返すも綾野剛、ああ綾野剛。全くファンでは無かったけど鑑賞後TVで見るともうドキドキが止まらない。
出来れば邦画に関しては原作をチェックしてから臨みたいスタンスだが、こればっかりは「犯人」を知らずに見て良かったと思った。犯人が誰なのか逡巡することがこの映画の推進力そのものだからだ。そして、怒りの本質でもあると思う。
人を簡単に信じてしまった怒り
信じられなかった怒り
守る事の出来なかった怒り
そういったものを追体験するには、こちら側も疑心暗鬼でがっぷり四つに組むのが1番楽しいスタイルだと思う。
ただラスト、それぞれが怒りの感情を爆発させて泣き&叫びまくるシーンは役者陣の「ここまで出来まっせ！」大会になってしまってた。必要無いしわざとらしいと思う。別に大きい声で改めて発露しなくてももう充分登場人物の気持ちは分かってるのに。非常〜に川村元気っぽい演出と気付いて興が削がれてしまった。
