こういう映画を観るとどうしても言葉では表しにくい。物凄いものをみてしまったなという感覚が去年の邦画で多いけれど、これもその一つ。
少しずつ積み重なってきた不安のようなものが後半では、なだれ込むように押し寄せて何とも言えない感情を揺さぶってくる。
信用、疑い、裏切りからくる怒り。そういう感情を俳優さんたちが演じるが、誰ひとりも欠けず一定以上の演技力で魅せてくれたその芝居には圧倒された。
それと改めて綾野剛は、繊細で引いた演技や役柄は似合うし上手いなと思った。
切ないけれど、どうしてか心地良いこの感覚が、邦画を観てるなあと感じる。