くろさわ

怒りのくろさわのレビュー・感想・評価

怒り(2016年製作の映画)
4.3
東京、千葉、沖縄の各地でそれぞれ暮らしている人と素性の知らない人が出会い、次第に仲を深めていく。しかし、素性の知らない相手を信頼出来るようになった頃、ニュースで指名手配されている殺人事件の犯人が映った情報が明らかになり、信じた相手を疑ってしまう。信じた相手は犯人なのか。

人を信じることの難しさ、人間のいやな部分を突きつけられる2時間半。何を持って相手を信じることができるのか深く考えさせられる内容だった。

3つの物語に分かれているものの、それぞれが濃く、2時間半でも少し短く感じる内容で全てのキャストの演技が素晴らしかった。
特に、相手を疑ってしまった自分への怒り、裏切られた相手への怒りなど、怒りのシーンが強く印象に残った。

また、妻夫木聡と綾野剛の絡みや世界観、そして、今まで明るいキャラのイメージが強かった広瀬すずの配役も凄かった。

「悪人」に続き、「怒り」と吉田修一と李 相日は最強の組み合わせなのかもしれない。

この映画を映画館で感じられなかったのが、少し後悔。