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怒りのkokottoのレビュー・感想・評価

怒り(2016年製作の映画)
3.8
八王子で起こった夫婦殺人事件。その現場の壁には「怒」の文字。
犯人はそのまま顔を整形して逃亡を続け警察は情報を集めるため、TV番組で顔写真を公表し、公開捜査に踏切った。

同時期に犯人に顔が似ている素性のしれない男が3人現れた。1人はゲイクラブで知り合った男。1人は名前を変えて漁村で働く男。1人は各地を放浪し無人島で暮らす男。
誰もが怪しいと思えてくると同時に、登場人物達と心を通わせ、次第に観ている自分自身も彼らを好きになり、また誰もが犯人だとは信じたくない気持ちにさせられる。
最終的に犯人は全く別でしたという結論を望んでいたが、最後に残酷な現実を突きつけられる。

見所としては妻夫木聡と綾野剛の体当たりなベッドシーン。
こちらをイライラさせる位リアルな宮崎あおいの純粋だけど愚鈍な登場人物の演技。
沖縄の青くて美しい海。可愛い広瀬すず。
広瀬すずに起こるショッキングな事件。
野猿モードの森山未來の怪演。
本当に3人の男の誰にでも見えるモンタージュ写真(本当に3人の顔を組み合わせてるのかな?)

タイトルの「怒り」について、結局犯人の怒りは身勝手極まりないものだったが、登場人物それぞれも「怒り」を抱えているように思えた。
そして、、、何故か私自身も怒った(笑)
後半、観ている途中に何か得体の知れないイライラや居心地の悪さを感じたけどなんだったんだろう。
でも最終的には素晴らしい作品で、観てよかったと思えた。
改めてなんだったんだろう(笑)
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