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シン・ゴジラのRilyのレビュー・感想・評価

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)
5.0
率直な感想は、とてもよかった。
予想もつかない事態が起きたときは結局、机上の空論になってしまうのは致し方ないような気もする。それが「ゴジラ」という“虚構”を通して、シリアスな笑いを誘うし、ギャグのようにも取れてしまう。いや、むしろそれでいいような気もする。だが、シーンによっては我々に問題提起をしているような印象も受けた。「それでいいのか?」と言われているような。社会派ドラマでもあり、人間ドラマでもあり、やっぱり娯楽作。でも、一貫して芯はブレていなかった。

なぜ、いま「ゴジラ」なのか…。
それはむしろ逆で、あえてこの時代…このタイミングで、「ゴジラ」という“虚構”に立ち向かう、「日本」という“現実”を描くことに意味と価値がある。
半世紀前の“あの日”を私は経験していない。
でも5年前の“あの日”は経験した。

劇場を後にし、帰りの車中で流したブルーハーツの歌詞を借りると、

…答えはきっと奥の方 心のずっと奥の方

この映画を観た、日本人ひとりひとりに感じるモノがあるはず。

当時のゴジラを知らない世代である私に、この時代に劇場で観せて頂いた事、ゴジラの存在価値を知れた事。監督を始め、関わった全ての方々に最大限の敬意と感謝。制作側から「ゴジラ」への敬意もスクリーンから伝わってきたし、日本人への「配慮」も伝わってきた。そういう意味でも完璧だった。

ちなみに、4DXと迷いに迷ったが、大きいモノは大きな画面ということで、IMAXで鑑賞。好みもあるが、是非とも4DXで体験したいと思える完璧な臨場感だった。また、観に行くかも…。

2017/6/17 2回目ーーーーー
2018/12/20 3回目ーーーーー
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