tanako

無垢の祈りのtanakoのレビュー・感想・評価

無垢の祈り(2015年製作の映画)
4.5
DVとか、性的虐待とか、ナーバスな要素満載ですが、描写のぼかし方が上手い。
直接的に描けない、という実写の弱みを逆手に取り、
見せない、のに、ものすごく不快な見せ方をしていて、
自身の想像力を呪いたくなる気分でした。アッパレ。

こんだけの話、ハッピーエンドな訳はなく、
まあ、予想通りのバッドなエンドを迎えるのですが、
映画として主張したいテーマはしっかりきっかり伝わる。
不快なだけではないのは素晴らしい。

更に。
映像もさることながら、
工場地帯の音の使い方が、不快感を掻き立てる。
これもどうやら狙いのようで、上手い。

少女が自転車で走るシーンだけが救い。
ただ、この救いがあるからこそ、
絶望がしんどくもなるのだけど、
それも、映画としては、有りなのかもしれない。

とにもかくにも、鑑賞後の絶望感はお墨付き。