春21号

恋人たちの春21号のレビュー・感想・評価

恋人たち(2015年製作の映画)
4.2
ぐるりの事がジワジワ自分の中で評価が上がってきていて星の数を変えようかしら?と思ってるぐらいで、
で、そんな気持ちの中で本作を観たのですがもう本当に良かったです。

ぐるりのこともそうなんですが本作も自分の中で今考えてる事に見事に合致してるんですよね
圧倒的 社会的に正しいとされているものに救われない人達の物語で特にポスターを飾っている主人公の1人はその面が強いですよね
お金を払っても法律を守ってもダメでつまりそれって資本主義であり法治国家でもある日本では救われないってことじゃないですか、それってもう…でだったらどうやったら救われるんだ?って話なんですけどそれって結局誰かの中にある優しさなんだと本作を観て思いました。
打ちひしがれた主人公の家に先輩がくるシーン、そこでかけたあの言葉 本当に素晴らしくて感動的なんだけどと同時にやつれた主人公の顔を見るとこれが無かったら…とゾッともさせられる。

他の2人も言葉を待っていてそしてそれが出来れば優しいものであってほしいと思っているんじゃないか?と思った。

本当、世の中には正論も正義も必要でマナーもルールも必要だと思うんです。
しかし、それだけじゃ救われないものもあって、そんな時に救いになってくれるのがきっと誰かの優しさなんだと思いました。
それらがうまく交わって人と接していけたらなーと思った。
そしてこの映画にはそんな瞬間が最後に待っていたそんな気がしました。
春21号

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