戦後広島での極道社会を描く。山守組と土居組の抗争、内ゲバ。『仁義』に生きる男たちの熱いドラマ。
ザ・暴力。刀で切ったり、チャカ(銃)ぶっぱなしたり、妥協のないヴァイオレンス。どの任侠映画にも共通するが、街中を歩いてていきなり襲われ、あっという間に命を奪われるシーンはもの恐ろしい。
悲しき任侠世界。裏切り、騙し合いの絶えない世界。空気がピリついてきたな、と思えば、誰かが血を流す結果になる。なんとも救われない。そして、やはり他の組との抗争よりも、内ゲバの方が見てて耐え難い。
痺れる音楽。『仁義なき戦いのテーマ』はあまりに有名。作中でもバンバン使用する。どうやったら、あんなキャッチーなイントロ思い付くのか…。新・旧ともに、日本映画を代表するテーマ曲だ。
豪華すぎるキャスト。メインは亡くなった方がほとんど。本当にあり得ないほど豪華だし、とにかく迫力が凄いなあ、と。
始めから〆までテンポも話も良い。最後のシーンはかっこよすぎて鳥肌もの。血と欲にまみれた極道社会をキチッと描く素晴らしい作品だった。