Frapenta

はじまりへの旅のFrapentaのネタバレレビュー・内容・結末

はじまりへの旅(2016年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

元はといえば、妻の葬儀に乱入するために外へと走り出したのに、家族と外社会の考え方のズレから様々な騒動に発展していって自分たちを見つめ直していく話になっていたのが面白い。結果的に家族の、特に父であるベンの新たな"はじまりへの旅"となっていたのだ。ボウの別れの時やラストの感じだと、この家族は自分たちの考え方と社会の考え方をうまく折り合わせて過ごすことに成功したんじゃないかな。
ラストのちょっと長い食卓のシーンめちゃいい。喧嘩してた男の子いい。やっぱ仲直りした後の絆は強い。
歴史人物や思想の単語がいっぱい出てきたが、ほとんどわからなかった。ジョージオーウェルの小説を読んでたのでトロツキストだけわかった(トロツキーは旧ソ連の政治家。オーウェルは当時のソ連の政治体制を批判的にオマージュして『動物農場』や『1984』を書き上げたはず)が、チョムスキーって誰だろうとずっと思ってた。他も同様。
原題が『Captain Fantastic』なんだけどこれはどういう意味だろう。あまりピンと来なかったので邦題の方が好きだが、もしかしたらこの原題も歴史的な何かなのかもしれない。
映像の質感も好きだった。雄大な自然の空撮もとにかく綺麗で楽しめた。
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