設定が極端でとても分かりやすかった。
価値観が違えど、どちらにもその人なりの愛があり、正義がある。
環境が変われば「普通」もまた変わるので、何が正しいとかではないけれど、広い視野を持った上で選択することが大事なんだろうな。
父親は一般社会から離れ、自分が正しいと信じる世界の中で子供を育て、守ろうとする。
子供たちは父親の価値観のもとで育ち、それを正しいと信じて疑わない。
が、一度外に出て違う価値観に触れると、疑問を抱き始め、混乱する。
子供は良くも悪くも親の価値観に大きく影響されながら成長する。そのほかの選択肢があるかどうかなんて分かりもしない。
親になって思うのは、親にできることって自分の価値観を押し付けることではなく、なるべくたくさんの価値観に触れさせることかなと。
視野を広げながら、自分は自分が正しいと思う生き方をし、その背中を見せたらいいのかなと。
子供のために、いいと思うものを教え、悪いと思うものを全て排除し子育てしてきた父親が「間違っていた」と子供たちに話すシーンに、胸がギュッとなった。
ものすごい勇気と愛情だ。
偏っては選択はできない。
両方を知った上で、どちらを選ぶのか。
どちらを良いと思うのか。
全てにおいて言えること。
最後のシーンがとてもいい余韻を残してくれました。
「間違っていた」と言っていたけれど、子供たちはちゃんと父親の意図を汲んで育っているし、自分に心地いいもの、必要なものを選んでいく。
親がガチガチに固めなくても大丈夫だよという優しい気持ちになるシーンでした。
そこからの、エンディング曲も良かった。