シンジ君！逃げちゃダメ！
本作は「ガメラ3」のメイキングにして、庵野秀明が友人 樋口真嗣特技監督にフォーカスして裏舞台を捉えた薄暗ーい感じのドキュメンタリー作品である。金子修介監督の「ガメラ監督日記」読んでるくらい平成ガメラ3部作は大好きで、「ガメラ3」を観てからこの作品を観て、本編と特撮の融合カットもけっこうあったのに、金子監督と樋口特技監督上手くいってなかったんだぁ！と驚いたものである。樋口の肩持つフェアじゃない露悪的な編集で金子監督が悪者扱いで気の毒。金子監督との対話を躊躇する樋口真嗣はさながらゲンドウを恐れるシンジのよう。撮影や編集はこの頃の尖ってた庵野秀明らしさがある。作品作りに本気だからこそいろいろ悩み抱えるスタッフ達の映画制作青春モノの風情もあり、私はその現場のギスギスぶりを うわぁ…って感じで観た。自転車に取りつけた自撮りカメラに独白というか毒吐く助監が面白い。
