若年性アルツハイマーにかかった主人公の人生の話。
映画というよりドキュメンタリーに近い。
映画的なメッセージもなく、ただ淡々と病に冒され絶望していく。
ラストはとても救いがない。
まぁ現実的と言えばそれまでか。
予想通りの結末に向かって進むだけなので、ただ気持ちが憂鬱になるだけでした。
記憶がどんどんなくなっていく恐怖。
そして家族としての人生のレールから密かに外されていく。
たまたま娘が面倒を見るとなったが、邪魔者扱いされて死を迎えるだけになったとしか思えなかった。
さて、家族が若年性アルツハイマーになったら自分はどうするだろうか。
恐ろしくて、その立場に立ってみないとどのようなジャッジを下すかわからないだろう。
私的に残念だったのは、50%の確率でアルツハイマーが遺伝された時のシーンも用意して欲しかったところ。
語られるだけで場面としては何もなく、何もないんだったら意味のないシーンだなと思った。
絶望を味わいたい人向け。
ただ、自分の人生に限りがあることを強烈に意識できるので、生への執着は生まれました。
そういった意味では、鑑賞に意味はあったかもしれない。