待ちに待った作品です。評論家に酷評を受けながらも本国でヒットを納めた本作。前から気になっていた映画をようやく観ることができました。
テンポや魅せ方がとにかく上手。次々にセットが変わるミュージカルの舞台を観ているようで、歌も素晴らしく全く飽きさせません。
当然ながらララランドと比べられるんですが、映画愛に満ちたララランドとは違い、こちらは人間愛に満ちた映画です。正に人生賛歌。前向きになれるし、コンプレックスや世間に打ち勝とうとする様は純粋に心打たれます。
ただ、キャラの説明やらなんやらが薄いというコメントも見受けられるのも仕方ありません。この映画の場合、差別から平等を勝ち取ったり、そういった文脈がある文化圏だからこその作品というのが前提です。日本、ましてや近代において昔ほどの差別は普通に暮らしている上で感じる事はないですし、だからこそ日本人には個々の心理描写が少なく感じるのは仕方ないのかなと。
人との出会いはタイミングで、映画も同じだなと。
で、まさに今の環境や心境的なタイミングにばっちりで、この映画がめちゃくちゃ刺さったということ。
様々な愛情や、情熱に満ちた、活力が出るグレイトな映画でした。満足。
